ブルックナー/メモランダムⅤ④ ーG.ショルティ

  サー・ゲオルグ・ショルティ(Sir Georg Solti, 19121997)をライブで聴いたのは、一度だけですが1969年にウイーン・フィルと来日した際でした(以下は『ウィキペディア(Wikipedia)』 からの要約および加筆)。

 ショルティはハンガリーブダペスト生まれ。6歳でピアノを習い始め1924に、リスト音楽院でバルトークコダーイなどの指導を受け、ピアノ、作曲、指揮なども学び1930、リスト音楽院を卒業。ブダペストの歌劇場でコレペティトゥーア採用。

 チャンスは、1936にトスカニーニと知り合うことから始まります。ザルツブルク音楽祭でリハーサルのためのピアニストに欠員がでて、ショルティが急遽鍵盤の前に座ります。これがトスカニーニの目にとまり、同年と翌年のザルツブルク音楽祭のトスカニーニの助手を務め、1937には「魔笛」の公演でグロッケンシュピールを担当します。

 1938ブダペスト歌劇場にて「フィガロの結婚」で指揮者としてのデビュー。しかし軍靴の嵐が押し寄せ、彼はユダヤ系であったことから職を求めて苦労します。トスカニーニは援助の手を差しのべますが、渡米はできずスイスにとどまります。しかし天下の才人は違う!1942、ジュネーブ国際コンクールの「ピアノ部門」で優勝。

 戦後、1946にバイエルン国立歌劇場の音楽監督に抜擢され、翌年「ピアニスト」として英デッカと契約を結び録音活動もスタート、さらに1949リヒャルト・シュトラウスと会い指導を受けます。1952にフランクフルト市立歌劇場の音楽監督に就任(1961)。1953サンフランシスコ歌劇場にて「エレクトラ」の指揮でアメリカデビュー。後に音楽監督として緊密な関係を築くシカゴ交響楽団の初指揮は、1954夏のラヴィニア音楽祭にて。1958クナッパーツブッシュがやるはずだったウィーン・フィルとの「ニーベルングの指輪」全曲スタジオ録音を担当し、驚愕の成果を上げます。1959年「ばらの騎士」でイギリスコヴェントガーデン王立歌劇場(ロイヤル・オペラ・ハウス)に登場、その成功により1961年に音楽監督に就任(1971)。

 1969年のウイーン・フィルとの来日公演、同年シカゴ交響楽団の音楽監督に就任。1991にシカゴ交響楽団の音楽監督を辞すも、桂冠指揮者として活動は継続。19979月5、南フランスのアンティーブで死亡。遺骨はバルトークの墓の隣に埋葬。

 全集のディスコグラフィーは次のとおり。ベートーヴェン:交響曲全集(デッカ)/ブラームス:交響曲全集(同) /マーラー:交響曲全集(同)/ブルックナー:交響曲全集(同) /ワーグナー楽劇ニーベルングの指環」全曲(同)/モーツァルトオペラ魔笛」(同) /バルトー:管弦楽曲集(同)

 さて、ブルックナーです。私は0番ではショルティが最高レベルの名演ではないかと秘かに思っています。曲の構造面での弱さをショルティ/シカゴ響という名職人が「完全補強」してしまったような演奏です。一方で4番や7番は、大変求心力のある演奏ですし、特に管楽器の合奏力、アンサンブルは抜群でブルックナー本人がもし生きていてライブで聴いたら、きっと大感激するだろうなと思う一方、例えて言えば、全て高級デミグラスソース仕立ての料理といった「画一性」「均質性」がいささか気になります。これは、俗流で良く言われる音楽の解釈の「深浅」ではないと思いますが、ワーグナーの「指輪」の演奏がここにも共通しているような錯覚にとらわれます。

 ウイーン・フィルというじゃじゃ馬を見事に乗りこなす名騎手としてのショルティは、ウイーン・フィルのメンバーからの人気はいま一つだったようですが、その演奏の完璧性は誰しもが認めていたようです。来日演奏での正確性や燃焼度も記憶に残っていますが、なによりも再婚間もない奥方の美貌が忘れられません。当時ショルティ57歳頃ですが、溌剌としたカップルぶりでした。

<コンサートの記録>

1969年2月24日:ウイーン・フィル/東京文化会館
◆シューベルト:交響曲第7番「未完成」
◆Rシュトラウス:ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯
◆ベートーヴェン:交響曲第7番
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