ブルックナー/メモランダムⅧ⑥ 交響曲第5番

Bruckner: Symphony No. 5
  1. Introduction. Adagio – Allegro. 
  2. Adagio. Sehr langsam
  3. Scherzo. Molto vivace (schnell) – Trio. Im gleichen Tempo
  4. Finale. Adagio – Allegro moderato

  ブルックナーファンの座右の本に『音楽の手帖/ブルックナー』(1981年青土社刊)があります。ここでヨッフムは5番の解釈について蘊蓄をかたむけています。分析的な解釈と確固たる信念に基づく演奏ー5番は特にヨッフムが得意としていた演目です。派手さはないかも知れません。また、大向こうを唸らせるような所作とも無縁ですが、正統性(オーソドキシイ)とでもいうべき品格がヨッフムの演奏にはあります。

  そのヨッフムの第5番には数種類があり、どれも名演の誉れが高いですが、これは1964年3月30日、31日にOttobreuren Abbeyでのライブ盤です。ヨッフムがエネルギッシュにブルックナーを録音していた第1期にあたりますが、ウイーン・フィルともベルリン・フィルとも異なったコンセルトヘボーの滋味がありながら透明度の高い弦楽器の音色が、録音会場の教会のなかに残響豊かに満ちていきます。

 ヨッフムは、全体はがっしりとした構えながら、コラール風の安寧に満ちたメロディが随所に繰り返され、それが徐々に力を漲らせながら頂点に向かっていくこの曲の独特の作りをじっくりとツボを押さえた手慣れた演奏で聴かせます。5番はヨッフムのもっとも得意としていた曲ですが、これこそブルックナーの魅力の表出といわんばかりの自信に満ちたアプローチです。

広告
カテゴリー: 好きな演奏 パーマリンク

ブルックナー/メモランダムⅧ⑥ 交響曲第5番 への1件のフィードバック

  1. ピンバック: ブルックナーについて考える3 | ブルックナー・ブログ

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中