ブルックナー/メモランダムⅩ⑦ー<古い書架から3>A.アインシュタイン

『音楽史 HISTORY OF MUSIC』 A.アインシュタイン 大宮真琴他訳 出版社:ダヴィッド社 (1956/08)
 
 A.アインシュタイン(Alfred Einstein 1880-1952)はドイツの音楽学者。ブルックナーは、「彼のミサ曲において、古代オーストリアの器楽的な教会音楽家の直系」(p193)とされるが、その後、ブラームスと交響曲を中心に比較される。
 
 「…その9つの交響曲は、ブラームスの交響曲(それは実際室内楽に根ざしている)とはまさに対照的に、真のモニュメンタルな大きさにいま一度到達している。彼の音楽表現の4つの源ーバッハ、ベートーヴェン、シューベルト、ワーグナーーのうちで、たしかにシューベルト的なものがもっとも豊富に彼の交響曲のなかを流れている」。
 
 「彼をブラームスから区別している主なものは、…再びベートーヴェン風のアダージョのかたちをとらしめたその勇気であり、また、はじめとおしまいの楽章での同質なリズミックな反復をやめて、その代りに長期にわたるオルガンの修業によって培われた巧妙なメロディの扱いとすばらしい楽器の用法をとり入れた手法である。彼の交響曲はいまひとたび宇宙的な精神を息づいている。自然の愛、敬虔、ユーモア、そして神秘さは、舞曲のかたちのなかに、またおごそかな合唱のなかに、その表現の本質を探究している。その素朴な、単純な、『本格的な教育を受けなかった』音楽家は、偉大な思想家ではなかったが、偉大な人間、そして感覚の鋭い人間であった。彼のたたかいは彼自身の内部でたたかわれた。彼は疑いとよろこび、絶望と歓喜を知っていた」(pp.208-209)。
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