ブルックナー//メモランダムⅢ④ーヴェルザー=メスト(2)

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◆芸術劇場 -メスト指揮 クリーブランド管弦楽団“ブルックナー交響曲 第7番”-
 チャンネル:デジタル教育3
放送日: 2009年6月19日(金)
放送時間:午後10:37~午後11:43(66分)
→フランツ・ウェルザー・メストが、手兵クリーブランド管弦楽団と挑んだブルックナーの交響曲第7番。本拠地セヴェランス・ホールの美しい響きのとともにお伝えします。
「交響曲 第7番 ホ長調(ハース版)」ブルックナー:作曲,(管弦楽)クリーブランド管弦楽団,(指揮)フランツ・ウェルザー・メスト
2008年ライブ

◆芸術劇場 -メスト指揮 クリーブランド管弦楽団“ブルックナー交響曲 第5番”-
チャンネル :教育/デジタル教育1
放送日 :2009年 6月19日(金)
放送時間 :午後11:43~翌日午前1:00(77分)
→フランツ・ウェルザー・メスト指揮のクリーブランド管弦楽団によるブルックナーの交響曲第5番。作曲者ゆかりのザンクト・フローリアン修道院における雰囲気満点の演奏。
「交響曲 第5番 変ロ長調(ハース版)」ブルックナー:作曲,(管弦楽)クリーブランド管弦楽団,(指揮)フランツ・ウェルザー・メスト
2006年年9月12-13日 ライヴ
 
 以上を続けて視聴する。下記のコメントを記した直後であり、とても楽しみにしてみたが、2点の感想をもった。
 
 第1に、下記のロンドン・フィルとの演奏はノヴァーク版だったが、今回の2演奏ともにハース版を使っていること。それによる印象の違いに加えて、ふと、この傾向はカラヤンがそうだったなと思う。カラヤンは全部かどうかはわからないが、はじめは原典版(ノヴァーク版)が多く、晩年になるほどハース版を使っていた。それだけでなく、音の「彫刻」の純度で、また、緩楽章における遅めのテンポ設定で、もしかするとメストが最近、よりカラヤンを意識しているのかなと思った。クリーブランド管弦楽団の木管パートの響きは惚れ惚れするほど美しく、それを際だたせたかったせいかも知れないが、カラヤン晩年の演奏に近似するものを感じた。
 
 第2に、その反動か随所でダイナミクス(編成は大きいが金管の音のボリューム)に一定のセーブを感じた。R.シュトラウスほどとはいわないが、その指揮ぶりは「省力化」型でタクトの運動量は多くない。概ね、弦と木管が前面にでて調和を重んじるブルックナー演奏で、それがゆえに、滾るような部分が少ない。明晰な解釈、アンサンブルの良さが目立つが、テンシュテットばりの「熱さ」は、かつてに比べて抑制されているように思った。パチパチと薪をくべるような赤い燃焼ではなく、均一で揃った青い都市ガスのような燃焼とでも言っておこうか。それが自分の「趣味」からはやや物足りなく感じた。もともと、そう個性派タイプではないので、特に7番では全体から受けるインパクトが、90年代のロンドン・フィルとの演奏に比べて、より精緻だが小振りになっているように思った。メストのブルックナーへのアプローチそのものが変わりつつあるのかも知れない。
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