ブルックナー//メモランダムⅤ⑧ 天文学

  ブルックナーの交響曲の「はじまり」はよく原始霧にたとえられる。特に交響曲第9番の第一楽章の冒頭がその典型だが、目をつぶって音楽に身をゆだねると、宇宙空間に無重力にただよっているような不安感と期待感がないまぜになっているように感じる。「星雲」という言葉を連想する。  

 星雲には、みずから光りを発することのない暗黒星雲と、恒星などの光りを反射する散光星雲があるとのことだが、不安定な不協和音によって提示されるのは、まずは暗黒星雲であり、これが次第にかたちを変えながら、次に、鈍い光りを浴びてほの明るさをもった散光星雲が見えてくるようなイメージが、第9番に限らず原始霧からはじまる交響曲にはすべて共通してあると思う。  

 天体の音楽といえば、誰しもホルスト「惑星」やヨゼフ・シュトラウスのそのものズバリの「天体の音楽」、映画「2001年宇宙の旅」からヨハン・シュトラウス「美しく青きドナウ」などを連想するだろうが、実は、ブルックナーほど天体の音楽のイメージにつながるものは無いように思う。すでに、いくども書いてきたが、無窮性、循環性などのブルックナー音楽の特質が宇宙のそれと一致するからであろうか。

(参考)
  星雲は、光を放たない暗黒星雲と光を放射あるいは付近にある恒星などの光を反射する散光星雲とがある。また、恒星から放出されたガスによってできた惑星状星雲及び超新星爆発の結果生まれる超新星残骸といったものもある。地上から観測した場合、暗黒星雲に含まれる塵やガスによって背景の星や銀河などの光が吸収され、あたかも黒い雲のように見えるため、「暗黒星雲」と名付けられた。星間ガスにおいては、「重力によって収縮する傾向」と「熱運動により拡散しようとする傾向」がある。多かれ少かれ、星間ガスは常に放射をだしているので、外部からエネルギーが供給されない限り内部エネルギーは減少して分子を形成する。また、重力によって収縮する傾向が強まるため密度が増加する。これを分子雲の形成と呼ぶ。実際には、さまざまなメカニズムによって、分子雲形成が促進されたり抑制されたりしていると考えられている。銀河や星が形成されるまでの期間に密度がほとんど一様だったにも関わらず分子雲が短期間で形成された理由や銀河や星が形成されたあとの期間で、すなわち外部からエネルギーが供給された状態で、どのように分子雲を生じて銀河や星が進化したのかについての研究はいずれも現代の天文学の重要なテーマであるが、完全に解明されているわけではない。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9A%97%E9%BB%92%E6%98%9F%E9%9B%B2
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