ブルックナー 隠れた名盤 交響曲第2番

ブルックナー:交響曲第2番(ザールブリュッケン放送響/スクロヴァチェフスキ)

スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ指揮ザールブリュッケン放送交響楽団の演奏。交響曲第2番(1877年、第2稿)、1999年の録音。基本的にはライヴ盤だが、部分的には微調整がなされ、その後の編集で修正されているようだ。
ブルックナー愛好家の特色は、一種の判官贔屓(レパートリーの広い大家よりもブルックナーに「強い」指揮者を好む)、来日演奏家への敬意(もちろん、いわゆる「畢生の演奏」をやった人)、高齢者尊重といった傾向がある。この3要素をスタニスラフ・スクロヴァチェフスキは見事に満たしている。

聴いていて、根強いファンがいる理由がよくわかる。きめ細かい周到な解釈、オーケストラを縦横にコントロールして渋い良さを引き出す、76才のブルックネリアーナ指揮者としての充実した演奏。かつてのマタチッチ、レーグナーなどの系譜を継いで、スクロヴァチェフスキも訪日時に多くファンに親しまれている。
この2番も良い演奏である。アクがない素直さが持ち味。難を言えば淡泊すぎて突出した個性が乏しいことだろうか。レーダーチャートで分析すれば、どの要素も平均をはるかに超えるが、ここが一番といったところが際だたない。しかし、そうした演奏スタイルがあってもよいと思う。たとえば同じ2番でショルティ盤と聴き比べると、キュッキュと締めた演奏のショルティに対して、オーケストラを無理なく緩めにコントロールしているスクロヴァチェフスキの姿が浮かび上がる。どちらの行き方もあるのだろうし何が好ましいかは聴き手の好み次第とも言える。自然体のブルックナーの好演。

広告
カテゴリー: 好きな演奏 パーマリンク

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中